成果を出すための“3層ピラミッド戦略”とは?
こんにちは、マーケティングの世界へようこそ!
この記事では「どうやって商品やサービスを売っていくか?」という根本的な考え方=マーケティング戦略の立て方について、できるだけやさしく、かつ実践的に解説していきます。
マーケティング戦略は、ただ思いつきで「売れそうなもの」を作って売る、という話ではありません。
実はしっかりとした「戦略ピラミッド」に沿って考えていくことで、売れる確率がグッと上がるのです。
目次
■ マーケティング戦略は“ピラミッド型”で考える
マーケティング戦略は、次の3つの層からなるピラミッド構造で成り立っています。
- 土台:差別化戦略
- 中間層:競争戦略
- 頂上:大戦略(ターゲット×コンセプト)
順番に見ていきましょう。
【第1層】差別化戦略:商品を「他と違うもの」にする
まず最も重要なのが、「この商品は、他と何が違うのか?」という差別化です。
差別化とは、「似たような商品がある中で、自社の商品が選ばれる理由を作る」こと。
たとえば…
- 他社は大量生産で低価格 → うちは手作りの温かみを売りにする
- 他社は機能重視 → うちはデザイン性と楽しさにこだわる
ここがぼんやりしていると、お客様は選べません。
「なんとなく良さそう」で選ばれる時代は終わり、「この商品は、自分にとって特別だ」と思わせる必要があります。
【第2層】競争戦略:ライバルとの違いを見抜く
次に考えるべきは、競争戦略。
これは、具体的にライバルとどう戦うかを考える段階です。
ポイントは以下の2つです。
● ライバルの弱みを突く
「いままでの商品ではなぜダメだったのか?」
お客様の不満や不安に目を向けてください。
たとえば…
- 有名な掃除機は吸引力が強いけど重すぎる → 軽くて扱いやすい掃除機を作る
- 高級な化粧品は効果があるけど高すぎる → リーズナブルで続けやすい商品を作る
● 自社の強みを活かす
「なぜ自分たちの会社なら、その問題を解決できるのか?」
ここに、あなたのビジネスの存在意義が生まれます。
【第3層】大戦略:誰に、何を届けるか?
そして最後の仕上げが、大戦略です。
これはマーケティングの“方向性”とも言えます。
- 誰に届けるのか?(ターゲット)
- 何を届けるのか?(コンセプト)
ここをズバッと明確にすることで、広告も、商品説明も、すべてがわかりやすくなります。
そう思ってもらえるかどうかが勝負です。
「これは、私のための商品だ!」
「これは、他にはない体験ができそう!」
■ 差別化がすべての起点になる
ここまでピラミッドの3段階を説明しましたが、実はすべての考え方の中心にあるのが“差別化”です。
差別化を軸にすると、次のような思考がつながってきます。
● ターゲットの選び方
狙うべきお客様は、「ライバルの商品に満足していない人」です。
つまり、不満・不安・モヤモヤを感じている人に対して、「それ、うちなら解決できますよ」と届けるのです。
● ライバルとの位置関係
大切なのは、お客様の頭の中でのポジション。
「ライバルと同じカテゴリー」と思われると、大企業や有名ブランドが優先されやすいのが現実です。
だからこそ、「カテゴリーをずらす(新しい視点で差別化する)」ことが必要なのです。
■ ライバルを起点に考える戦略
マーケティングは「お客様中心」が原則ですが、戦略を立てる上ではライバルを起点に考えることがとても有効です。
以下のような視点で考えてみましょう。
【①】ライバルの自慢を“悪口”に変える
「この車は速いんです!」
→ 「でも燃費が悪くてお金がかかるよね?」
こうした自慢の裏にある不満を見つけましょう。
実はここに、お客様の“隠れたニーズ”があります。
【②】自社の“本当の強み”を見つける
たとえば、自社は「スピード感がない」という弱みがあるとします。
しかし、それは「時間をかけて丁寧に仕上げている」と言い換えることもできるのです。
ライバルにあって自社にないものを見つけ、それを逆手に取ることで新しい魅力が生まれます。
【③】ライバルでは提供できない“体験”を作る
商品そのものの性能で勝てなくても、
- カスタマーサポート
- アフターケア
- ブランド体験
などの「体験の質」で差をつけることができます。
【④】ライバルでは救えない“困っている人”を助ける
ライバルの商品では満足できない、悩みを解決できない人を見つけましょう。
そういう人たちこそ、あなたのターゲットです。
■ まとめ:差別化 × ライバル起点 × 顧客目線で戦略を組み立てよう
マーケティング戦略は、「ただ売れればいい」という短期的なものではありません。
- 誰に届けるのか
- どんな価値を届けるのか
- どうやってライバルと差をつけるのか
これらをしっかりと考えることで、あなたのビジネスは「選ばれる理由」を持つことができます。
【最後に】
覚えておいてください。
「他と同じことをしていたら、いつまでも価格競争に巻き込まれる」
差別化とは、勇気を持って他と違う道を選ぶこと。
そのために戦略ピラミッドを活用し、ぜひ一歩踏み出してみてくださいね。