Webデザインを学び始めると、「JPEG・PNG・GIFの違いって?」「どんな配色が見やすいの?」と迷う人も多いですよね。
この記事では、画像の形式・圧縮方法・配色・フォント・装飾・素材利用のマナーまで、初心者が押さえておくべき基本を体系的にまとめました。
「なんとなく選んでいた画像」を“目的に合わせて選べるようになる”——そんな内容です。
目次
1. 画像ファイル形式の特徴と使い分け
Webで使う画像は、目的によって最適な形式が異なります。
以下の表で、主要な画像形式の特徴を整理してみましょう。
| 形式 | 主な特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| JPEG (.jpg / .jpeg) | フルカラー対応(約1677万色)/非可逆圧縮で軽量化できる | 写真、グラデーションが多い画像 |
| PNG (.png) | 可逆圧縮で劣化なし/透過処理可能 | Webデザイン、ロゴ、UIアイコン |
| GIF (.gif) | 256色まで対応/可逆圧縮/簡単なアニメーションが可能 | バナー広告、動くアイコン |
| BMP (.bmp) | 非圧縮で高画質だが非常に重い | Webでは不向き(印刷・内部用) |
| WMF (.wmf) | Windows専用ベクター形式 | Web非対応・互換性が低い |
✔ 選び方のポイント
- 扱える色数:フルカラーか256色か
- ファイルサイズ:軽さと画質のバランス
- 透過処理の可否:背景を透かしたい場合はPNG
- 用途に応じて使い分ける:形式を統一する必要はありません
2. 圧縮方式の違いを理解しよう
画像は圧縮して軽量化しますが、その方法には2種類あります。
| 圧縮方式 | 内容 | 対応形式 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 可逆圧縮 | 元に戻せる(劣化しない) | PNG・GIF | 高品質を保てるがサイズはやや大きい |
| 非可逆圧縮 | 元に戻せない(画質が劣化) | JPEG | 軽くできるが劣化あり |
💡ポイント
- Webではページ表示速度が重要。軽量化=SEO対策にも直結します。
- 写真はJPEG、ロゴやUIパーツはPNGが基本。
3. 配色の考え方|統一とアクセントのバランス
色の選び方は、サイト全体の印象を決める大切な要素です。
✔ 配色の基本ルール
- Webサイトのテーマやターゲットに合わせる
例:医療サイト→白×青、飲食→オレンジ×茶など - 統一感を保ちつつ、強調部分に反対色を使う
例:CTAボタンに補色を使って視線誘導 - 差し色(アクセントカラー)は1色に絞る
🎨 3色構成の黄金比
| 役割 | 使用割合 | 説明 |
|---|---|---|
| ベースカラー | 約70% | 背景・広い面積に使う |
| メインカラー | 約25% | ブランドや主張部分に使う |
| アクセントカラー | 約5% | ボタンや強調文字に使う |
4. フォントと文字の配置|ターゲットを意識しよう
文字は「読ませる」だけでなく、「印象を伝える」ためのデザイン要素です。
✔ フォント選びの基本
- ターゲット層や内容に合ったフォントを選ぶ
- 子ども向け → 丸みのある柔らかいフォント
- ビジネス向け → 明朝体や角ゴシックで信頼感を演出
- 位置・大きさ・太さ・色を意識的に配置する
- 強調したい部分を太字に
- 余白を意識して読みやすく
❌ 誤り:「好きなフォントを自由に選ぶ」
→ コンテンツの目的と調和しないデザインになります。
5. 装飾の使い方|“足し算”より“引き算”を意識
枠線やイラスト、柄などの装飾は注目度を高めますが、多用は禁物です。
✔ 効果的な使い方
- 主役を引き立てるために控えめに使う
- 強調したい部分だけ装飾を加える
- 装飾しない「余白」もデザインの一部と考える
💡 装飾は「見せたい情報」をサポートする引き立て役。
派手さではなく、バランスと目的を意識しましょう。
6. 素材利用のマナーと著作権
他サイトの画像・イラスト・写真を使うときは、利用規約の確認が必須です。
✔ 確認すべきポイント
- 商用利用の可否
- クレジット表記(作者名・サイト名)の必要性
- 改変(色変更・トリミング)の許可
- 再配布や販売の禁止事項
「フリー素材」と書かれていても、著作権は作者にあります。
規約を確認せずに使うと、法的トラブルの原因にもなります。
安全な素材サイトの例
7. まとめ|“見た目+目的+ルール”で考えるのがプロの基本
| チェック項目 | OK? |
|---|---|
| 画像形式を用途別に選べている | ☐ |
| 圧縮方式を理解して使い分けている | ☐ |
| 配色に統一感とアクセントがある | ☐ |
| フォントがターゲットに合っている | ☐ |
| 装飾がバランスよく使われている | ☐ |
| 素材の利用規約を確認している | ☐ |
まとめ
Web制作で使う画像は、「見た目」だけでなく「目的」「軽さ」「法的ルール」まで意識して選ぶことが重要です。
美しいだけでなく、伝わる・軽い・安全な画像設計こそ、プロのWebデザイナーへの第一歩です。
📌 おすすめ関連記事



