目次
はじめに:誰もがデジタル社会に参加できる未来へ
スマートフォンやインターネット、オンライン行政サービス…。便利な世の中になった一方で、誰もが同じようにその恩恵を受けられているわけではありません。
特に 高齢者や障害のある方 は、操作方法が難しく感じたり、視覚や聴覚のバリアによって「デジタル社会に取り残されるリスク」を抱えています。
こうした課題を解決する人材を育てるのが、デジタルアクセシビリティアドバイザー(DAA)資格です。
この資格を通じて、あなたは「困っている人を支える側」に立ち、社会をより暮らしやすく変えていく存在になれます。
DAA資格とは?
DAA資格は、一般社団法人日本支援技術協会が認定する資格です。
障害理解やテクノロジー、支援技術を体系的に学び、ICT活用に困難を感じる人々をサポートする力を養います。
特徴
- 誰でも受験可能(学歴・職歴問わず)
- Basic/Standardレベルの2段階(将来的にProfessionalも予定)
- CBT試験形式で全国300以上の会場から受験可能
- 合格すると 国際規格準拠のオープンバッジ が授与され、履歴書やSNSで活用できる
Basic編(第4版)で学べること
Basic編は「障害を理解する」「社会の背景を知る」「OS標準機能を扱えるようになる」といった基礎力を養うテキストです。
学習内容を表で整理
章 | 学習テーマ | 主な内容 |
---|---|---|
第1章 障害を理解する | 障害観と社会変化 | 障害とは何か(ICF)、産業構造と障害者、人口減少・高齢化の課題、障害者権利条約、障害者差別解消法、情報アクセシビリティ法など |
第2章 テクノロジーを理解する | テクノロジーと共生社会 | Society5.0と障害者、ICTが解決する障害・新たに生む障害、ユニバーサルデザイン、アシスティブテクノロジー |
第3章 OS標準のアクセシビリティを理解する | OS別アクセシビリティ | Windows、macOS、ChromeOS、iOS/iPadOS、Android の視覚・聴覚・運動障害サポート機能、周辺機器やスイッチインターフェース |
Basic編の学びのポイント
- 障害に関する法律や国際的な背景を理解できる
- 主要OSのアクセシビリティ機能を使いこなせる
- 家族や身近な人を支援する実践力が身につく
Standard編(第2版)で学べること
Standard編は、教育・医療・福祉の現場で 業務として支援を行う人材 を育成する内容です。
家電店の販売員などにも役に立ちますね。
学習内容を表で整理
章 | 学習テーマ | 主な内容 |
---|---|---|
第4章 困難別の支援技術 | 障害別支援 | 視覚障害・読み書き困難・聴覚障害・肢体不自由・コミュニケーション困難・重複障害ごとの支援機器やICT活用 |
第5章 環境整備と衛生管理 | 安心・安全な環境 | 照明・採光、作業時間管理、姿勢と設置機材、感染症対策、快適性の確保 |
第6章 支援技術の実践例 | ICTを使った事例紹介 | GIGAスクール構想、作業療法でのICT活用、遠隔テレビ会議による支援、eスポーツによる社会参加支援 |
Standard編の学びのポイント
- 支援現場で求められる「困難別の支援スキル」が網羅されている
- ICT活用の具体的な事例を通じて、現場に直結する学びが得られる
- 安全で衛生的な支援環境を整える力も身につく
BasicとStandardの違い
項目 | Basic編 | Standard編 |
---|---|---|
主な対象 | 家族・地域での支援者 | 専門職(教育・福祉・医療現場) |
学習範囲 | 障害理解+OS標準機能 | 障害別支援技術+実践事例 |
試験範囲 | Basicテキスト | Basic+Standardテキスト |
難易度 | 入門レベル | 応用・実践レベル |
活用場面 | 個人・ボランティア・販売スタッフなど | 教師、福祉職員、作業療法士など |
合格後の活躍:デジタル推進委員への道
DAA資格の最大の魅力の一つが、デジタル推進委員に登録できることです。
デジタル推進委員とは?
デジタル庁が普及を進める取り組みで、デジタル機器に不慣れな方をサポートする役割を担います。
具体的な活動例
- 地域公民館で高齢者向けのスマホ教室を開催
- 視覚障害のある方へ、スマホの読み上げ機能を使った情報取得方法を説明
- 福祉施設で利用者にタブレット操作を指導
- 学校で学習困難のある子どもにタブレット活用を支援
- eスポーツを活用した障害者の社会参加を推進
デジタル推進委員の登録方法
- DAA試験に合格し、オープンバッジ授与手続きのメールを受け取る
- 協会から届く「委員希望確認メール」に回答
- 記載されたURLの申請フォームに必要事項を入力し送信
- 日本支援技術協会がデジタル庁に申請
- デジタル庁から直接本人に連絡があり、オープンバッジが発行される
👉 つまり、資格取得がそのまま「地域貢献」「社会的役割」へとつながります。
実際の活用事例
- 福祉施設職員:利用者のスマホ操作を個別サポートし、行政手続きをスムーズに代行。
- 教育現場の教師:読み書き困難の生徒にアクセシビリティ機能を活用して学習意欲を高める。
- ボランティア:地域センターで高齢者向けの「LINE講座」を開催し、孤立防止に貢献。
- 販売スタッフ:家電量販店で障害者に配慮した製品説明を実践し、顧客満足度を高める。
- 自治体職員:デジタルデバイド解消プロジェクトの担い手として活動。
まとめ:あなたの一歩が社会を変える
デジタルアクセシビリティアドバイザー資格は、単なる知識の証明にとどまらず、「誰一人取り残さない社会」を実現するための第一歩です。
- Basic編で基礎を学び、身近な人をサポートできる力を得る
- Standard編で応用力を磨き、教育や福祉現場で専門性を発揮する
- 合格後はデジタル推進委員として地域や社会に貢献できる
あなたの学びと行動が、社会全体を暮らしやすく変えていきます。
ぜひ、「デジタルアクセシビリティアドバイザー」への挑戦を始めてみませんか?
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