【第9回】GA4データでサイト改善!CVRを上げるための実践フレームワーク

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【第9回】GA4データでサイト改善!CVRを上げるための実践フレームワーク

「GA4のデータを見ても、結局どう活かせばいいの?」

GA4で計測・分析したデータは、“見るだけ”では意味がありません。

本当に大切なのは、データから仮説を立て、改善アクションにつなげること

今回は、GA4のデータをもとにサイト改善を実行するための具体的な流れを紹介します。

🧭 この記事でわかること

  • GA4を使った改善サイクル(PDCAの回し方)
  • 改善すべきページ・要素の見つけ方
  • CVR(コンバージョン率)を上げる分析視点
  • データをチームで共有しアクションに変える方法

1. GA4改善の考え方:「見る」から「動く」へ

GA4のデータ分析は、次のようにステップアップしていきます👇

ステップ内容目的
① 計測イベント・コンバージョンを設定データを集める
② 可視化レポート・探索で分析状況を理解する
③ 改善施策を実行・検証成果を伸ばす

💡この記事では③「改善」にフォーカス。
数値の“読み取り方”ではなく、“動かし方”を学びます。

2. 改善の基本フレームワーク:GA4 × PDCA

GA4データを使った改善は、以下のPDCAサイクルで考えるのが効果的です。

フェーズ内容GA4で見る指標
Plan(計画)改善仮説を立てるページ別・流入経路別のCV率
Do(実行)ページ修正・導線改善CTA位置・フォーム改善など
Check(検証)データで結果を確認コンバージョン率・滞在時間
Action(改善)成功パターンを他ページに展開テンプレート化・施策共有

「仮説を立て、実行し、検証し、再利用する」


これがGA4を“実務レベルで活かす”基本構造です。

3. 改善すべきポイントを見つける分析視点

🟦 ① ページ別CVR(コンバージョン率)を見る

レポート:「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」

  • CV率が低いページを特定
  • 直帰率・滞在時間・イベント数も合わせて確認

💡 例:「アクセスは多いけどCVが少ないページ」=改善余地あり。

🟩 ② 流入チャネル別のCVを見る

レポート:「集客」→「トラフィック獲得」

  • Organic(検索)・Social(SNS)・Directなどを比較
  • 「流入は多いがCVが低い」チャネルを改善対象に

💡 例:SNS経由の訪問者がLPで離脱 → CTAデザインを変更。

🟨 ③ 行動経路をたどる

探索レポート:経路分析(Path Exploration)

  • 「トップページ → サービスページ → 問い合わせ」などの流れを確認
  • どのステップで離脱が多いかを可視化

💡 CTA前の離脱率が高ければ、ボタン位置や文言が課題。

4. 改善施策の具体例

分析結果仮説改善アクション成果指標
滞在時間が短いファーストビューが弱いヘッダーコピー・画像を改善平均滞在時間UP
フォーム離脱が多い入力項目が多い必須項目を削減CVR改善
スマホCVが低いレイアウト崩れ・ボタン小モバイルUI最適化スマホCV率UP
SNS流入が多いがCV少内容が合っていないLPをSNS専用に最適化SNS経由CV増加

💡 データ → 仮説 → 改善 → 再検証 の流れをチームで回すのが鍵。

5. Looker Studioで改善の可視化

前回(第8回)で紹介したLooker Studioと組み合わせれば、改善施策の効果を「数字の変化」として可視化できます。

 例:週次レポート項目

指標見方意味
CV数・CVR増減を比較成果の変化を確認
ページ別エンゲージメント時間滞在の質改善施策の反応を確認
チャネル別CV集客効率効果の高い流入源を特定

数字の“変化”こそが、改善の成功を示すリアルな証拠です。

6. チームで改善を回す仕組みを作る

💡 改善MTGを定例化する

  • 週1回、GA4+Looker Studioのレポートを共有
  • 改善点・仮説・次回施策を話し合う

📊 ドキュメント管理

  • Notionやスプレッドシートで「仮説→結果→考察」を管理
  • 「どんな施策が成功したか」をナレッジ化

🎯 成功例をテンプレート化

  • 改善が成功したページ構成・CTA文言などを他ページに展開
  • PDCAを早く・正確に回せるようになる

7. よくある質問(FAQ)

Q1. GA4で“改善前後”を比較する方法は?
→ 探索レポートで「期間比較」を使用(例:7月 vs 8月)。

Q2. 小さなサイトでもやる意味ある?
→ はい。小規模でもデータの積み重ねで“仮説精度”が上がります。

Q3. 改善効果はどのくらいで出る?
→ 一般的に2〜4週間で変化が見え始めます。

8. まとめ|データを「意思決定」に変える

ステップ内容成果
① 分析データを理解する現状を把握
② 仮説問題点を想定施策を設計
③ 改善施策を実行ユーザー体験を向上
④ 検証データで確認次の改善につなげる

GA4は「見る」ためのツールではなく、「動く」ためのツールです。


数字を“結果”ではなく、“ヒント”として読み解きましょう。

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