【第12回】GA4 vs UA(旧アナリティクス)の違いまとめ|何が変わった?どこを見ればいい?

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【第12回】GA4 vs UA(旧アナリティクス)の違いまとめ|何が変わった?どこを見ればいい?

「GA4ってUA(ユニバーサルアナリティクス)と何が違うの?」

「慣れていた指標がなくなって困っている…」

そんな方のために、この記事ではGA4とUAの違いを“目的別”にわかりやすく整理します。
これを読めば、「どの数字を見ればいいのか」「UAでできたことはGA4でどう見るのか」が一気にスッキリします!

まぁ、いまさらな記事かもしれませんが、再度確認という事で!

🧭 この記事でわかること

  • GA4とUAの構造の違い(根本的な考え方)
  • 指標・レポート・設定の変更点
  • UAユーザーがGA4で戸惑いやすいポイント
  • 実務での移行対応ヒント

1. GA4とUAの根本的な違い

比較項目UA(旧アナリティクス)GA4(新)
データ構造セッション(訪問)中心イベント(行動)中心
計測単位ページビューユーザーの行動全体
分析の考え方「どれだけ見られたか」「どう行動したか」
レポート構成固定(カスタム少)自由(探索レポートあり)
クロスデバイス対応弱い(Cookie依存)強い(ユーザーID・機械学習)
プライバシー対応Cookieベースイベントベース+推定モデル
イベント設定カテゴリ/アクション/ラベル必須名前とパラメータで柔軟設定

💡つまりGA4は、「セッション分析ツール」から「ユーザー行動分析プラットフォーム」へ進化したと言えます。

2. GA4で“考え方”が変わった3つのポイント

 ① データ単位が「セッション」→「イベント」へ

UAでは「1回の訪問(セッション)」を基本としていましたが、GA4ではすべてを「イベント」として記録します。

例:

  • ページ閲覧 → page_view
  • スクロール → scroll
  • クリック → click
  • フォーム送信 → form_submit

👉 つまり、1回の訪問の中での細かい行動を全部追えるようになりました。

 ② “直帰率”がなくなり、“エンゲージメント率”に

UAの「直帰率」は“1ページで離脱”を意味していましたが、GA4では「有効な行動をしたか」に注目します。

指標UAGA4
直帰率1ページだけ見て離脱廃止(代わりに下記)
エンゲージメント率10秒以上滞在・CV・2ページ以上のいずれかでカウント

💡 GA4では「行動した人」を評価する時代に変わりました。

 ③ ユーザー中心の分析

GA4では「1人のユーザーがどんな行動をしたか」を軸にしています。


Cookieが切り替わっても、同一ユーザーを統合的に認識できる仕組みになりました。

例:

  • PCで見て、あとでスマホで購入
    → 同一ユーザーとして扱われる(ログイン情報や推定モデル)

3. レポート構成の違い

目的UAでの場所GA4での場所
ページ別アクセス行動 → サイトコンテンツ → すべてのページレポート → エンゲージメント → ページとスクリーン
流入経路集客 → すべてのトラフィック集客 → トラフィック獲得
コンバージョン目標 → 概要管理 → イベント → コンバージョンに設定
ユーザー属性ユーザー → 属性ユーザー → デモグラフィック詳細
離脱ページ行動 → 離脱ページ探索レポートで作成(後述)

💡 GA4では「固定レポートが少ない」代わりに、探索レポートで自由に作るスタイルになっています。

4. コンバージョン設定の違い

項目UAGA4
名称目標(Goal)コンバージョン(Conversion)
設定方法URL指定・イベント・滞在時間などイベントを選んでONにするだけ
目的同じく“成果測定”同じだが設定が簡略化

💡UAでは複雑だった「正規表現設定」が不要になり、GA4ではクリックひとつでCV化できます。

5. 「ビュー」→「データストリーム」に変更

UAでは「アカウント > プロパティ > ビュー」という構造でしたが、
GA4では「アカウント > プロパティ > データストリーム」に変わりました。

項目UAGA4
最下層ビュー(View)データストリーム
意味サイトやアプリの分析単位Web/iOS/Androidを統合管理
メリット単体管理クロスデバイス対応が簡単

💡1つのプロパティでWeb+アプリ両方を一元分析できるのがGA4の強みです。

6. トラッキング方法の変化

比較項目UAGA4
タグ名gtag.js同じ(内部処理が異なる)
イベント構造カテゴリ・アクション・ラベル名前+パラメータ
自動計測なし(要設定)あり(Enhanced Measurement)

💡GA4は「自動イベント計測」が標準装備。
スクロール、クリック、動画再生などがタグを追加せず計測できます。

7. 移行時に混乱しやすいポイントまとめ

困りごと理由対応策
「直帰率」が見つからない廃止された「エンゲージメント率」で代用
「離脱ページ」が見えない固定レポートがない探索レポートで作成(次回で解説)
「目標設定」がないイベント制に統合イベント→コンバージョン設定に変更
「ビュー」が消えたストリーム構造に変更新プロパティで管理

8. まとめ|GA4は“数字を追う”から“行動を理解する”時代へ

観点UAGA4
主軸セッションユーザー行動
分析の焦点PV・直帰率エンゲージメント・CVR
データ精度Cookie依存機械学習で補完
利用目的アクセス解析行動理解・改善

GA4は「アクセス数を追う」ツールではなく、「ユーザーがどう動いたか」を理解するためのツールです。

数字を読むより、“行動を観察する”感覚で使うと一気に理解が深まります。

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