「GA4ってUA(ユニバーサルアナリティクス)と何が違うの?」
「慣れていた指標がなくなって困っている…」
そんな方のために、この記事ではGA4とUAの違いを“目的別”にわかりやすく整理します。
これを読めば、「どの数字を見ればいいのか」「UAでできたことはGA4でどう見るのか」が一気にスッキリします!
まぁ、いまさらな記事かもしれませんが、再度確認という事で!
目次
🧭 この記事でわかること
- GA4とUAの構造の違い(根本的な考え方)
- 指標・レポート・設定の変更点
- UAユーザーがGA4で戸惑いやすいポイント
- 実務での移行対応ヒント
1. GA4とUAの根本的な違い
比較項目 | UA(旧アナリティクス) | GA4(新) |
---|---|---|
データ構造 | セッション(訪問)中心 | イベント(行動)中心 |
計測単位 | ページビュー | ユーザーの行動全体 |
分析の考え方 | 「どれだけ見られたか」 | 「どう行動したか」 |
レポート構成 | 固定(カスタム少) | 自由(探索レポートあり) |
クロスデバイス対応 | 弱い(Cookie依存) | 強い(ユーザーID・機械学習) |
プライバシー対応 | Cookieベース | イベントベース+推定モデル |
イベント設定 | カテゴリ/アクション/ラベル必須 | 名前とパラメータで柔軟設定 |
💡つまりGA4は、「セッション分析ツール」から「ユーザー行動分析プラットフォーム」へ進化したと言えます。
2. GA4で“考え方”が変わった3つのポイント
① データ単位が「セッション」→「イベント」へ
UAでは「1回の訪問(セッション)」を基本としていましたが、GA4ではすべてを「イベント」として記録します。
例:
- ページ閲覧 →
page_view
- スクロール →
scroll
- クリック →
click
- フォーム送信 →
form_submit
👉 つまり、1回の訪問の中での細かい行動を全部追えるようになりました。
② “直帰率”がなくなり、“エンゲージメント率”に
UAの「直帰率」は“1ページで離脱”を意味していましたが、GA4では「有効な行動をしたか」に注目します。
指標 | UA | GA4 |
---|---|---|
直帰率 | 1ページだけ見て離脱 | 廃止(代わりに下記) |
エンゲージメント率 | ― | 10秒以上滞在・CV・2ページ以上のいずれかでカウント |
💡 GA4では「行動した人」を評価する時代に変わりました。
③ ユーザー中心の分析
GA4では「1人のユーザーがどんな行動をしたか」を軸にしています。
Cookieが切り替わっても、同一ユーザーを統合的に認識できる仕組みになりました。
例:
- PCで見て、あとでスマホで購入
→ 同一ユーザーとして扱われる(ログイン情報や推定モデル)
3. レポート構成の違い
目的 | UAでの場所 | GA4での場所 |
---|---|---|
ページ別アクセス | 行動 → サイトコンテンツ → すべてのページ | レポート → エンゲージメント → ページとスクリーン |
流入経路 | 集客 → すべてのトラフィック | 集客 → トラフィック獲得 |
コンバージョン | 目標 → 概要 | 管理 → イベント → コンバージョンに設定 |
ユーザー属性 | ユーザー → 属性 | ユーザー → デモグラフィック詳細 |
離脱ページ | 行動 → 離脱ページ | 探索レポートで作成(後述) |
💡 GA4では「固定レポートが少ない」代わりに、探索レポートで自由に作るスタイルになっています。
4. コンバージョン設定の違い
項目 | UA | GA4 |
---|---|---|
名称 | 目標(Goal) | コンバージョン(Conversion) |
設定方法 | URL指定・イベント・滞在時間など | イベントを選んでONにするだけ |
目的 | 同じく“成果測定” | 同じだが設定が簡略化 |
💡UAでは複雑だった「正規表現設定」が不要になり、GA4ではクリックひとつでCV化できます。
5. 「ビュー」→「データストリーム」に変更
UAでは「アカウント > プロパティ > ビュー」という構造でしたが、
GA4では「アカウント > プロパティ > データストリーム」に変わりました。
項目 | UA | GA4 |
---|---|---|
最下層 | ビュー(View) | データストリーム |
意味 | サイトやアプリの分析単位 | Web/iOS/Androidを統合管理 |
メリット | 単体管理 | クロスデバイス対応が簡単 |
💡1つのプロパティでWeb+アプリ両方を一元分析できるのがGA4の強みです。
6. トラッキング方法の変化
比較項目 | UA | GA4 |
---|---|---|
タグ名 | gtag.js | 同じ(内部処理が異なる) |
イベント構造 | カテゴリ・アクション・ラベル | 名前+パラメータ |
自動計測 | なし(要設定) | あり(Enhanced Measurement) |
💡GA4は「自動イベント計測」が標準装備。
スクロール、クリック、動画再生などがタグを追加せず計測できます。
7. 移行時に混乱しやすいポイントまとめ
困りごと | 理由 | 対応策 |
---|---|---|
「直帰率」が見つからない | 廃止された | 「エンゲージメント率」で代用 |
「離脱ページ」が見えない | 固定レポートがない | 探索レポートで作成(次回で解説) |
「目標設定」がない | イベント制に統合 | イベント→コンバージョン設定に変更 |
「ビュー」が消えた | ストリーム構造に変更 | 新プロパティで管理 |
8. まとめ|GA4は“数字を追う”から“行動を理解する”時代へ
観点 | UA | GA4 |
---|---|---|
主軸 | セッション | ユーザー行動 |
分析の焦点 | PV・直帰率 | エンゲージメント・CVR |
データ精度 | Cookie依存 | 機械学習で補完 |
利用目的 | アクセス解析 | 行動理解・改善 |
GA4は「アクセス数を追う」ツールではなく、「ユーザーがどう動いたか」を理解するためのツールです。
数字を読むより、“行動を観察する”感覚で使うと一気に理解が深まります。