🌍 JavaScriptの「世界地図」|3つのオブジェクト世界を旅しよう(2025年版)

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JS-Universe

JavaScriptを学び始めると、すぐに出てくる言葉――「オブジェクト」。
でも、これがいったい何を指しているのか、最初はピンとこない人が多いはずです。

「配列もオブジェクト?関数もオブジェクト?ブラウザもオブジェクト?」

はい、実はその通りなんです。
JavaScriptの世界はすべて“オブジェクト”でできていて、それぞれが異なる役割をもつ「世界」のように存在しています。

この導入ページでは、その**3つの世界(層)**を地図のように整理してご紹介します。
これを読めば、JavaScriptがどういう構造で動いているのかが、スッと頭に入るはずです。

JavaScriptを大きく見ると、次の3つの領域に分かれています。

名前役割
組み込みオブジェクト(Built-in Object)JavaScriptに最初から備わっている基本機能
ブラウザオブジェクト(Browser Object Model / BOM)ブラウザそのものを操作するための機能
DOMオブジェクト(Document Object Model)HTMLを直接触って画面を動かす機能

 ① 組み込みオブジェクトの世界 ―― JavaScriptの“道具箱”

まず最初に知っておきたいのが、言語の内部に最初から組み込まれているオブジェクトたちです。

例えばこんなものが代表です👇

  • Math:数値計算を助ける道具箱
  • Date:日付や時刻を扱う
  • String:文字列を操作する
  • Array:データをまとめるリスト
  • Object:すべての基本になる型
console.log(Math.floor(Math.random() * 10)); // 0〜9の乱数
console.log(new Date().getFullYear());       // 現在の年
console.log("hello".toUpperCase());          // "HELLO"

これらはJavaScriptそのものの機能であり、ブラウザがなくても動作します。
いわば「言語の骨格を支える道具箱」なのです。

 ② ブラウザオブジェクトの世界 ―― JavaScriptが“外の世界”とつながる窓

2つ目の世界は、ブラウザの情報や機能を操作するためのオブジェクト群です。
「Browser Object Model(BOM)」と呼ばれます。

JavaScriptがブラウザ上で動くとき、
ブラウザ自体を表す window を中心に、次のような仲間たちが使えます👇

オブジェクトできること
windowすべての親。アラートやタイマーなどの入口
navigatorブラウザやOSの情報を取得
screen画面の幅や高さを取得
history戻る・進むボタンを制御
locationURLの取得・変更
alert("ようこそJavaScriptの世界へ!");
console.log(navigator.userAgent);
console.log(location.href);

つまりこの層は、「JavaScriptがブラウザという外界と会話できるようにする世界」です。

 ③ DOMの世界 ―― HTMLを動かす“現実のステージ”

最後にたどり着くのが、Webページを実際に動かす世界です。
「Document Object Model(DOM)」は、HTMLを“オブジェクトの木”として扱う仕組み。

たとえばHTMLの見出しをJavaScriptで書き換えることも簡単です👇

const title = document.getElementById("main-title");
title.textContent = "ようこそ、DOMの世界へ!";
  • document はページ全体を表すオブジェクト
  • HTMLの要素(タグ)は「ノード」として管理されている
  • それを取得・変更・追加・削除するのがDOM操作

💡 JavaScriptの力が“見える形”で発揮されるのがこの層です。

これら3つの世界は、すべて「オブジェクト」という共通のルールでできています。

実際に確かめてみると、すべて「object」として認識されます👇

console.log(typeof Math);      // "object"(組み込みオブジェクト)
console.log(typeof window);    // "object"(ブラウザオブジェクト)
console.log(typeof document);  // "object"(DOMオブジェクト)

つまりJavaScriptは「オブジェクトが連鎖して世界を作っている言語」なのです。
この構造を理解すると、コードの“つながり”がぐっと見えてきます。

🌍 組み込みオブジェクトが「基礎」
🧭 ブラウザオブジェクトが「環境」
🏗 DOMが「表現」

この3つを理解すれば、あなたはJavaScriptの世界を“自在に旅できるエンジニア”になります。

次は、3つの世界をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
あなたの学びをサポートする記事を用意しています👇

次に読む記事内容難易度
JavaScript組み込みオブジェクト入門言語の基礎を支える標準オブジェクト
ブラウザオブジェクトとは?JavaScriptがブラウザを操作する仕組み⭐⭐
DOM操作入門HTMLを動かすための実践的オブジェクト⭐⭐⭐

JavaScriptは、3つのオブジェクト世界で構成された“生きた宇宙”のような言語です。

まずはこの「世界地図」を頭に描いておくことで、
新しい概念やメソッドを学ぶときにも、「あ、これはどの世界の話だな」と整理しやすくなります。

では次は――
👉 JavaScript組み込みオブジェクトの世界へ旅立とう! 🌱

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