【第3回】Googleタグマネージャーで自動イベントを設定する方法|クリック・フォーム送信を自動検出!

3 min 21 views
Googleタグマネージャーで自動イベント

「クリックのたびにイベントを作るのが面倒…」
「フォーム送信やボタン操作を自動で計測したい」

そんな方に向けて、この記事ではGoogleタグマネージャー(GTM)で自動イベントを設定する方法をわかりやすく解説します。

GTMの「自動トリガー機能」を活用すれば、クリックやフォーム送信などをコードを触らずに自動検出できます。


GA4との連携が終わった方にぴったりの“次のステップ”です。

🧭 この記事でわかること

  • GTMで自動イベントを検出する仕組み
  • クリック・フォーム送信・スクロールの自動計測方法
  • 設定を確認するプレビュー機能の使い方
  • GA4でイベントを確認する手順

1. 自動イベントとは?

GTMでは、「ユーザーが行った操作」を自動的に感知してイベントとして送信することができます。

対応できる自動イベント主な用途
クリック(リンク・ボタン)問い合わせ、電話ボタン、PDFダウンロードなど
フォーム送信お問い合わせ・資料請求フォーム
スクロール深度ページのどこまで読まれたか
動画再生YouTube動画の視聴開始・完了を検出

これらを手動で1つずつ設定するのは大変ですが、
「自動検出」を使えば条件を1回設定するだけで共通化できます。

2. クリックイベントを自動検出する設定方法

🪄 手順①:クリック変数を有効化

  1. GTM管理画面 → 「変数」
  2. 「組み込み変数を設定」ボタンをクリック
  3. 「クリック関連」項目すべてにチェックを入れる
     → Click URL / Click Text / Click Classes など

💡これで、どのリンク・ボタンがクリックされたかを取得できるようになります。

🪄 手順②:トリガーを作成

  1. GTM → 「トリガー」 → 「新規」
  2. トリガータイプ:「リンクのクリック」または「すべての要素のクリック」
  3. 条件を指定(例:Click URL に /contact を含む)
  4. 保存

🪄 手順③:タグを作成

  1. 「タグ」→「新規」
  2. タグタイプ:GA4 イベント
  3. イベント名:click_contact(英数字・小文字・_が推奨)
  4. 測定ID:既存のGA4設定タグを使用
  5. トリガー:上記のクリックトリガーを選択
  6. 保存

🪄 手順④:動作確認(プレビュー)

  1. 右上の「プレビュー」をクリック
  2. 対象サイトURLを入力 → 「Connect」
  3. 該当ボタンをクリックし、発火状況を確認

💡 表示される「Tags Fired」一覧に設定したイベント名が出ていれば成功です!

3. フォーム送信を自動で計測する設定

フォームはページ構造によって動作が異なりますが、
「フォーム送信トリガー」で多くの場合は自動検出が可能です。

 手順

  1. 「トリガー」→「新規」
  2. タイプ:「フォーム送信」
  3. 条件:ページURL に /contact を含む など
  4. 「タグ」→「新規」
     - タグタイプ:GA4イベント
     - イベント名:form_submit
     - トリガー:フォーム送信
  5. プレビューでテストし、成功時のみ発火するか確認

💡もし送信がSPA(非リロード)型フォームの場合は、
フォーム送信後に表示される「完了メッセージDIV」などを別トリガーにするのが確実です。

4. スクロール率を自動で計測する設定

「どこまでページを読まれたか」は、記事の質や興味度を知る上で重要な指標です。

 手順

  1. 「トリガー」→「新規」
  2. タイプ:「スクロール距離」
  3. 垂直方向のスクロール距離を選択
     → 25%, 50%, 75%, 100% にチェック
  4. 「タグ」→「新規」
     - タグタイプ:GA4イベント
     - イベント名:scroll_depth
     - トリガー:上記のスクロールトリガー

GA4側でイベント scroll_depth が記録されるようになります。
ユーザーがどこまで読んだかを数値で可視化できます。

5. GA4側でイベントを確認する

設定したイベントは、GA4の管理画面で確認できます。

📊 確認方法

  • メニュー:「レポート」→「エンゲージメント」→「イベント」
  • または「リアルタイム」タブで即時確認

イベント名click_contactform_submit として表示されていればOK。
一定回数以上のイベントを「コンバージョン」に昇格することもできます。

6. トラブル時のチェックリスト

症状原因対処法
イベントが発火しないクリック変数が未有効「変数」設定を再確認
フォームで反応しないSPA(非リロード)構造DOM要素をトリガーに変更
プレビューで見えない拡張機能ブロック・キャッシュシークレットモードで確認
GA4で反映されない測定IDの不一致GA4設定タグを統一

7. 自動イベントの活用アイデア

シーン設定例効果
お問い合わせボタンclick_contactCV測定・導線分析
電話リンクclick_telモバイル利用状況の把握
資料ダウンロードclick_pdfコンテンツの人気度分析
フォーム送信form_submit成果計測
スクロールscroll_depthページ読了率を可視化

8. まとめ|自動化で“計測の抜け”を防ぐ

ポイント内容
1自動イベントを使えば「計測漏れ」を防げる
2クリック・フォーム・スクロールが基本3種
3プレビューで必ず動作確認を行う
4GA4でイベントを確認し、必要ならCV設定

GTMの自動イベント機能を使うと、「何がクリックされ、どこで離脱しているか」が見えてきます。
コードを書かずに分析精度を高めたい人に最適です。

関連記事